補完代替医療(民間療法)の有効性は?乳がんの治療にあたって本当に大事なこと

乳がんに向き合うにあたっての選択肢の一つ「補完代替医療」

補完代替医療、一人で勝手に使うのは危ない

乳がんの予防にあたっては、食生活の改善等による体調管理を行う……という方も少なくありません。その背景には、本来自分の力ではどうにもならない「乳がん」という病を自身の自律的な行動で防ぎたい、という思いがあります。

同様のことがいえるのが「補完代替医療(民間療法)」です。漢方薬やある種の植物、人工合成物の服用や運動・温泉療法など数多くの種類がその中には含まれます。その手軽さもあってかこの補完代替医療を活用している方も多いですが、一体そこにどれほどの有効性が認められるのでしょうか?

日米で異なる補完代替医療の主流

補完代替医療は英語で「Complemently and Alternative Medicine」、頭文字をとって「CAM(カム)」と呼ばれています。アメリカにある国立補完代替医療センターでは、補完代替医療は「一般的に往来の通常医療とみなされていない、様々な医療ヘルスケアシステム、施術、生成物の総称」と定義されています。大まかに分類すると、天然産物(ハーブなど)・心身医療(ヨガや鍼灸など)・手技療法と身体技法(マッサージ療法など)等が挙げられるようです。

アメリカでは補完代替医療の主流はハーブ・ビタミン類であるのに対し、日本では「がんを治す・消滅させる」という直接的な効果を期待できる(とされる)健康食品を摂取することが主流であると言えます。

ちなみに日本では保険診療として認められており通常医療でも利用されている漢方薬ですが、アメリカでは医薬品として認められておらず補完代替医療として認識されているそうです。

補完代替医療の有効性は?

日本で補完代替医療を利用する頻度が高いのは、60歳以下・女性・緩和ケア病棟の患者などによく目立つそうです。
しかし、これまでに日本で販売されてきた「アガリスク」「メシマコブ」「プロポリス」「AHCC」……などを活用した補完代替医療に関して、医学的な有効性を示したデータは極めてわずかというのが現状です。
それどころか、服用することによる副作用によって肝機能にダメージが与えられた事例などもあります。補完代替医療と抗がん剤・ホルモン剤を同時に用いた場合には、本来何より重視すべき後者の効果を妨げてしまう恐れもあります。

米コロンビア大学の研究結果

米コロンビア大学が2006〜2010年に登録した70歳未満の早期乳がん患者685名を対象に行った「補完代替医療の化学療法の開始に及ぼす影響」に関する追跡研究調査によると、適切な時期に始めるべき化学療法を開始しようとしなかった患者の多くは複数の補完代替医療を利用していたことがわかったそうです(※1)。

因果関係を厳密に示すデータは出てはいないのですが、傾向として多くの補完代替医療利用者はそれに満足して化学療法などの通常医療を遠ざける……ということが見て取れます。

(※1:Hearth Day News参考)

コストも決して低くはありません

補完代替医療の利用に関する調査によると、補完代替医療の利用者の61.8%が抗がん剤との併用を行っており、その金額の平均は月に5万7千円。決して低くはないコストですが、患者にとって治療の助けになりそうなものであればわらにもすがりたい……というところでしょうか。

問題点の一方でポジティブな効果も

もちろん一方で、例えばはり治療などについては乳がんにおける痛みの改善に繋がったという声や、化学療法・放射線療法に伴う副作用が軽減したという結果も出ています。

補完代替医療と一言で言ってもその内容は多種多様であり、メリット・デメリットの双方が存在します。

補完代替医療との正しい向き合い方

補完代替医療との向き合い方

急速な医学の進歩の一方で、乳がんを完全に撲滅できてはいない現代。その現状においては通常医療の他に補完代替医療に取り組みたいという乳がん患者の想いはわかるものの、それだけに頼ることの恐ろしさについてはしっかりと理解を深めてもらうことが重要です。

特に最近ですと

「1日1回◯◯を摂取するだけ!これで乳がんが完全に消える!」

という風な、メリットを過剰に押し出したキャッチコピーを掲げた製品なども多くありますが、無闇に信じ込むのだけは絶対に避けるようにしましょう。

現代医療と補完代替医療との組み合わせ

補完代替医療と通常治療との組み合わせ

近年主流となっているのは、通常医療(現代西洋医療)補完代替医療を組み合わせ、がん患者の病態に総合的に迫ろうとする「統合腫瘍しゅよう学」というアメリカ発の取り組み。特に乳がんでいうと治療におけるの肉体的・精神的不安が非常に大きいこともあり、手術・放射線・薬物投与といった通常医療のフローにおける治療を補助する存在として補完代替医療を活用していくことにも大きな意義があることでしょう。

 

長くつらい乳がんとの戦いの中で治療の幅が広いに越したことはありませんが、補完代替医療のように通常治療と組み合わせることによって活用される治療法をあまり盲信しすぎないように、よく注意しましょうね。

 

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