乳がんの再発・転移が見つかったら。部位や性質によって変わる治療の組み立て

乳がんの転移・再発との向き合い方

乳がんの再発・転移の治療

乳がんの治療において、転移・再発は決して目をそらすことのできない問題です。転移・再発した部位とがんの性質によってその深刻度は大きく異なってくるものであり、時には最悪の事態を想定する必要も出てくるもの。もし見つかった場合には長きにわたる闘病を覚悟する必要もあります。その実態と治療の在り方とは一体どういったものなのでしょうか?

再発・転移の意味と発生部位による違い

そもそも「再発」とは、手術や薬物療法などの治療により目に見える程の大きさのがんが消えた後に、がんが再び出現してくることをいいます。乳がんの場合は、手術後3年以内に起こる場合が多いです。中でも特に注目されるのが「局所再発」です。
一方の「転移」とは、がん細胞が元あった場所から血液やリンパ液を介して遠隔臓器に運ばれたことで新しいがんが出現することをいい、「遠隔転移」とも呼ばれます。

局所再発

まず局所再発ですが、手術した側の乳房・胸壁・皮膚・腋窩や鎖骨近くのリンパ節に認められた再発のことを指します。中でも、乳房温存術によって温存されていた乳房内の再発は、初めの温存療法の際に取り残したがん細胞が増殖したり、手術の前には診断できなかったがん細胞が増殖してしこりになったものであり、再度の手術を行うことになります。

胸壁・皮膚・リンパ節に再発した場合は、取り残したがん細胞というよりは全身に広がったがん細胞がその部位に転移して増殖・発見されたものと考えられ薬物療法が行われるのが一般的です。ただし腋窩リンパ節での再発に関しては、遠隔転移がなければ再度の手術が行われることもあります。

遠隔転移

遠隔転移とは骨・肺・肝臓・脳・卵巣などの、乳房から離れた臓器への再発を指します。

この場合はすでに「全身病」であるわけですから、その治療にあたっては薬物療法が大前提となります。まれに手術から再発までの期間が長い場合や、一箇所の再発だけでその後も他の臓器での再発が見られない場合には、肺や肝臓の転移巣を手術する試みも行われています。

遠隔転移の中でも腰・背中・肩の痛みなどが持続する場合は骨転移が疑われ、荷重がかかる部分にできた骨転移を放置しておくと骨折を起こす危険があり、一方で肺転移の場合は咳が出たり、息が苦しくなるなどの影響があります。肝臓への転移の場合は基本的に症状が出にくくはあるのですが、転移が大きくなると腹部が張ったり、右のわき腹のあたりが重くなったり、食欲の減衰・横断の発症といった症状につながる場合があります。
また脳転移の場合は様々な症状につながりやすく、頭痛や歩行時の障害・バランス感覚に異常をきたす……などの影響が見受けられます。

転移・再発した乳がんの薬物療法の目的は「進行の阻害」

乳がんの転移・再発治療を受ける女性

一般的に0~Ⅲ期までの乳がんに関しては、集学的治療による完治が目指されます。しかし転移・再発した乳がんに関しては薬物療法によって病気の進行を遅らせることが最大の目的となります。当然副作用も伴う、薬物療法。しかしこの治療を行なうべき理由をいくつか挙げることができます。

まず、乳がんを完治することができないとしても、病気の進行を抑える中で乳がんを縮小していく場合があるから、という理由が挙げられます。というのも、乳がんは他のがんに比べても薬物がよく効くタイプですのでこう言ったケースは十分に考えられ、通常の生活を行うこともできるようになります。

また、薬物療法における副作用の辛さよりも、転移・再発した乳がんの進行によって日常生活を思うように過ごせない辛さの方が上回ると判断されるため…..という理由も挙げられます。

既に末期状態にある場合には?

しかし、いよいよがんが進行した末期の状態では無理に薬物療法に取り組む必要はありません。増殖を志向するがん細胞に対して、薬物療法によるその阻害が追いつかなような状況になってしまうと、副作用によるデメリットばかりが目立つ形となってしまいます。こう言った場合にはむしろ、患者さんに残された時間を穏やかに過ごせるような対症療法が採用されてしかるべきです。

転移・再発乳がんの薬物療法の組み立て方

転移・再発した乳がんの治療は、転移した部位とがんの性質によって組み立てられます。また、もし薬物療法で効果があった場合はなるべく長くその薬を続けることになるため、初めはなるべく副作用の少ない治療からスタートするのが一般的です。

ホルモン感受性の有無などによる区別も重要

進行がまだそれほど進んでおらず、しかもホルモン感受性がある乳がんならばホルモン療法が一次治療(再発後の治療につけられる順番)として採用されます。その治療が聞かなくなった場合には他のホルモン療法を二次治療、三次治療として行っていきます。

ホルモン感受性がない場合乳がんならば、抗がん剤が一次治療として選択されます。もしHER2陽性がんならば、トラスツマブやラパチニブとホルモン療法を組み合わせての治療が行われます。また、遠隔転移で肝臓に多数転移がある場合や、がん性リンパ管症といってはいのリンパ管に乳がんが浸潤、酸素と二酸化炭素の肺胞での交換がうまくいかない場合には抗がん剤が一次治療として採用されます。

このように、再発・転移のケースごとに一次治療、そしてそれに続く治療も大きく変わってきます。ご自身の現在の状況をしっかりと診断してもらった上で治療の組み立てを行っていきましょう。

再発・転移はどうやって見つけられる?

乳がんの再発・転移は手術後1~2年を経過した頃に最も多く発見されます(上記のデータのように10、20年後に再発するケースもあります)。遠隔転移の場合には自覚症状で発見されることが多く、例えば骨に転移した場合には痛みとして、肺に転移した場合には咳や息切れとしてなど、それぞれの部位に応じた症状があらわれることとなります。ですので、気になる症状・体調の変化があった場合には早めに担当医に相談することが大切になってきます。

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